翻訳者のブログ

著者雑感 ~謎が解けた復活祭~

やっと、長年の謎が解けた。
私にとっての「実存的回復」の意味が。

7年近く見守って来た母を見送ってから、
長年患っていた心の病が消失した時、
主治医は言った:「実存的回復です」

私は、その意味がわからぬまま、ただ、
ありがたく、恵みとして受けとめていた。
でも、意味は知りたかった、とても。

今日、復活祭前夜のミサの説教の中で、司祭は
ポール・クローデルの言葉を引用しながら、言われた:
「神が来られたのは、苦しみを神の現存で満たすため・・・
神の呼びかけは、自分を捨てて、自分の十字架を担うこと・・」
そして、7年間ご主人の介護をされた方が、
その間、恵みに満たされて幸せだった話をされた。

それで、やっと謎が解けた。
私にとっての「実存的回復」の意味、それは、
「苦しみを神の現存で満たす」こと。
病んでいた私は、寝たきりの母を通して、
神の現存に満たされていたのだ。

母の見守りは、楽しく、とても幸せだった。
今思えば、神さまの恵みだったと感じる。
その幸いな気持ちは、今も変わらない。
主の復活の恵みを、今しみじみと感じる。

賛美と感謝!
(2021年 4月3日)

(訳者)