翻訳者のブログ

著者雑感 ~涙の鎖~

苦しむ人は互いに
涙の鎖で繋がっている。

涙の鎖は切れることがない。
涙は連帯のあかしであるから。

その目は問いかける、
明日という日は来るのだろうかと。

問いかけながら、答える。
明日は必ず来る、今日とは違う色で。

涙の向こうに見える色、
それは、希望という色。

絶望には色がない。
でも、希望には色があるはずだ。

でも、色が描けない。
何色だろうか?

涙で色がかすんでしまう。
涙の鎖が切れたら、
見えるのだろうか?
(2022年3月30日、ウクライナの人を偲んで)