翻訳者のブログ

著者雑感 ~「魂のつぶやき」作品紹介~

「魂のつぶやき」シリーズを私家出版してから、
ある方から、このような講評をいただき、嬉しかった。
その方からご許可を頂いたので、ここにご紹介したい:

作品紹介「魂のつぶやき」:

2020 年 6 月から、著者が日々を過ごす中で感じてきたことを綴った散文詩の要素が含まれたエッセイである。東日本大震災への思いやワクチン接種など、時代背景を前提とした話題が提示されているため、読者はそれぞれの話題で綴られた思いを抱くに至った状況を推し量ることができるだろう。またキリスト教の信仰とともに紡がれる言葉にも、これまでに築き上げてきた平穏を願う心を見ることができ、穏やかな心で読み進めることができる点が魅力だ。サラ・ヤング『イエスの呼びかけ』の引用を基に深められていく思索は、その文体も相まって散文詩のような印象を読者に与えるだろう。命をテーマにした内容もあり、父や母を看取った際の回想は、多くの読者を惹きつけるだろう。延命治療を中止し、平穏死を選択するまでの葛藤や、決断する際、また母を看取った後に著者の心に寄り添うキリスト教の祈りという行為が描かれているため、同じく大切な人を看取った、もしくは失った読者の心を包み込むことのできる文章となっている。テーマは多岐にわたりながらも、それぞれに込められている著者の思いを基に、読者自身が思索を深めることのできる作品である。