このサイトを開設するに至ったのも、「少年と天使たち」(知恵が目覚め、気づきの旅が始まる)の出版があればこそ、と思うと、とても感慨深いものがあります。
この初編を出版社に持ち込む前に、真っ先に原稿を読んでくださり、感想を寄せてくださったあるシスターの後押しがなければ、「少年と天使たち」シリーズは日本に生まれていなかったかもしれません。
シスターは、感想を寄せてくださった三か月後に、本の完成を見ることなく天に召されました。今は亡きシスターに心からの感謝を捧げつつ、シスターの感想を皆様とシェアしたく思います。(訳者)
読み進めるうちに、神学、存在論学(ontology)、哲学、心理学、宇宙理論物理学など、などのテーマに出会いました。
ヨハネの黙示録、ダンテの神曲、スタイルとしては、Jostein Gaarder の「ソフィーの世界」(Le monde de Sophie) を思い出させる何かが感じられました。
ある意味で、大人にとっても決して易しいとは言えない内容を、あえて少年の夢物語としていることに何となく不自然さと抵抗を感じましたが、最後の部分と、特に晃子さんの「訳者あとがき」に救われました。
しかし、例えば仏教の「輪廻」のようにではなく、一直線に、そして永遠に進み続けるキリスト教の「時間」の概念は、当然のことながら、人間の終わりを知らない霊的成長の道程を示しています。この意味で、「Foal and the Angels」は、多くの人々に、さまざまな形で知的ショック、感銘、刺激を与えることでしょう。
「Foal and the Angels」の翻訳版は、書籍が出回った時点で、アニメ化されるのでは・・・と、これは私の独り言です。 Sr. Clare